雑報

ツブアオバゴケ

唯一同定できた、ツブアオバゴケ。ツバキの葉っぱでみつけました。共生藻はフィルコペルジスという板状の体制をとる藻ですよ。 同定には『原色日本地衣植物図鑑』(ISBN: 4586300523)を使用していますよ。 このほか、シュロ、コクサギ、シャガ、スゲ類の葉…

サザンカの葉にも

↑これはサザンカの葉表面についていました。共生藻は緑藻のスミレモ。地衣体の一部が盛り上がって扮子器をつくりますよ。↓紛子器の壁は無色ですよ。 紛子(分生子)は長円筒形ですよ。葉上生地衣はかなりみつけていて標本も40個ほどとってあるので、詳しく解…

アオキの花火模様

↑これは、アオキの葉っぱでみつけた、花火模様。↓、拡大してみると、表面は平坦ですよ。 クチクラ下にもぐりこむタイプですよ。 (右側にみえる黒い線は、Asterina aucubae Hennings の菌糸なので関係ありませんよ。)これらの葉上に生息する地衣は、かなり…

都心の葉上生地衣

↑都内の公園などをブラブラと歩いていると、常緑樹の葉表面に、このような不思議な模様がよくでています。 タイサンボク・マテバシイについていることが圧倒的に多い。 どうやらクチクラ上に棲んでいるようで、葉の裏面には絶対についていませんよ。↓よくみ…

バタは都心でも発生している

ここからは勝手な推測ですよ。 いまでもブクリョウ子実体は都内に自然発生しているものであり、時期は気温が高くなる夏場、その発生環境はアカマツよりもクロマツ主体の林(お堀沿いなど)。 また子実体は菌核上ではなく切株上、またはその周辺部に形成され…

今井博士の知見

ブクリョウの子実体形成実験は、今井三子博士もやっていたそうで、日菌報にそのことが書かれていますよ[日菌報,3:13(1957)]。 茯苓は培養条件さえ適当ならば,7-10月(主として8月中)にかけて容易に累年子実層を形成する能力があるものであり,又同様なこと…

図鑑のブクリョウ

ブクリョウのカラー写真は、『山渓フィールドブックス⑩ きのこ』(ISBN:4635060500)に掲載されていますよ。 ただしこれ、菌核の写真です。子実体じゃありません。 マツ類などの根周辺に菌核を形成,子実体は菌核上または枯木上に形成されるという。 子実体に…

それらしきモノとの出逢い

ブクリョウの子実体らしきものに出逢ったのは、2003年7月20日でしたよ。 千代田区の北の丸公園の一角でしたよ。クロマツの切株に類白色、全背着性のべったりキノコが拡がりましたよ。不思議に思ったのは、切株のまわりの地面にまで子実体が拡がっていること…