名前のしらべかた

一般にキノコなどのイキモノを同定するときには、これじゃないかと見当をつけた種類のタイプ標本か原記載にあたるのがのぞましい、とされていますよ。
菌株を分譲してもらうという手もあるらしいですよ。

タイプはうしなわれているなり外国にあったりする場合がほとんどなので、タイプ研究を参照するとよかったりするそうですよ。

1920年までの原記載は科博の分館などにある"Sylloge fungorum"に収録されていますよ。
1920〜1939の原記載は、"Petrak's Index of fungi"から原出典を調べて探すことになります。
1940年以降では国会図書館にもある"CMI's index of fungi"からやはり原出典をさがして調べますよ。

めんどくさすぎます!

このさい"Sylloge fungorum"を電子化・ネット配信できないものでしょうか。

しかしこの原記載、とりわけ古いものではほとんど役にたたなかったりしますよ。
ぶっちゃけ何をあらわしているのだか実体不明、というケースがすくなくありませんので、タイプ研究なりその分野のモノグラフを活用することになりますよ。
病菌であればCMIの"Description of parasitic fungi and bacteria"に載っている可能性がありますので、CAB Internationalのサイトでしらべて国会図書館からコピーをとりよせるといいですよ。

実際には図鑑の類で同定することが多いですが、ハラタケ目のキノコは『原色日本新菌類図鑑(Ⅰ)・(Ⅱ)』をつかうことをおすすめしますよ。
ただしハラタケ目以外にかんしてはかなりよわいので気を付けてくださいよ。
種までの検索表がついていない属は、未知種がどっさりある場合がおおいのでそのへんを考慮する必要がありますよ。

"Fungi of Switzerland"シリーズも定評があるようですが、最近アレで同定するのは不安になってきましたよ。
個人的には"Flora Agaricina Neerlandica"シリーズがおすすめですよ。