クルクル菌(いわゆる Helicosporous fungi)の世界を奥さんへ


人間が認識するさまざまなカタチのなかでも、螺旋形というのは特別にエライとされているらしいですよ。

「螺旋は宇宙の根本原理である」などと昔から尊ばれてきましたし、古代遺跡にもしばしばあらわれます。
うずまきのチカラにとり憑かれる人々を描いた伊藤潤二 『うずまき』には、「うずまきコレクター」が登場しますが、実際にmiinoさんのように、クルクルに魅せられ、撮り続ける方もいらっしゃいますよ。

菌の体の構造にも、たまにクルクルがあらわれます。
クルクルといっても、いわゆる「つるまき線」だったり、「アルキメデスの螺旋」だったりして、幾何学的にエライ対数螺旋であることはまれなようですが、とにかくクルクルなものはおもしろい。

なかでも"Helicosporous group"の菌たちは、胞子がクルクルなんですよ。

今回は、Helicosporium lumbricoides Saccardoという菌を見つけたときに取り寄せた、3つの文献から採録しますよ。